JAPAN WRITING INSTRUMENTS MANUFACTURERS ASSOCIATION
△メニューに戻る
  第 12 回JWIMA会員研修会
日本筆記具工業会
2015.10.21
第 12回 JWIMA会員研修会開催
   本工業会は、10月21日台東区柳橋のベルモントホテルにて、第12回JWIMA会員研修会を開催しました。
   この研修会は、会員同士の情報共有と交流をはかるために毎年実施しており、講座も会員のニーズに合わせて各分野のスペシャリストに講師をお願いしています。
   今回も約50名の会員が出席、それぞれの講義に熱心に耳を傾けていました。

研修会テーマと講師
【第一部】 これから始まるマイナンバー制度
講師:(一社)日本個人情報管理協会 専務理事 内山和久 氏
  
【第二部】 インドネシアの魅力と世界の鉛筆事情
講師:㈲スラマット 代表取締役社長 茂木正朗 氏
 
【第一部】 これから始まるマイナンバー制度
講師:
    (一社)日本個人情報管理協会
      専務理事 内山和久 氏
     今、私たちは様々な個人情報漏洩リスクにさらされています。ベネッセやローソンなどの民間企業しかり、日本年金機構や東京商工会議所など国や公的機関でも個人情報の漏洩事件が起こっています。PCへの不正アクセスやハッキングがよく話題になりますが、実際には人的ミス(紛失・送付ミスなど)によるものが85%以上です。
   来年1月からマイナンバー制度が始まりますが、この10月からそれぞれの自治体より各個人へ個人番号の通知が行われます。(その後、申請により個人番号カードが交付される。)これは12桁からなる番号で、これにより個人の識別を行います。
   当面利用されるのは社会保障と税に関わる分野で、雇用保険、健康保険、厚生年金と給与所得における源泉徴収などでマイナンバーの記載が必要となります。
   マイナンバーが漏洩すると大変なことになると過剰反応する人がいますが、個人番号そのものは他人が取得しても役に立たないので過敏になる必要はありません。しかしながら、個人情報とマイナンバーが一緒になったものは「特定個人情報」となり、様々な重要個人情報にリンクするため厳重な保護措置が必要となります。
   また、特定個人情報の不正提供・不正取得については、これまでの個人情報保護法より数段厳しい罰則が設けられており、4年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金となります。
   マイナンバー制度の準備と実務については資料をよくご覧いただき、社内で周知徹底をお願いいたします。また、事業所内ではできるだけ「マイナンバーと他の個人情報は分けて保管する」ようにしてください。その方がリスクは小さくできることを申し添えさせていただきます。
 

 
【第二部】 インドネシアの魅力と世界の鉛筆事情
講師:
    ㈲スラマット 代表取締役社長 茂木正朗 氏
   世界の鉛筆生産数量については、これまではっきりとは分かりませんでしたが、最近中国の数字がつかめたことから概算が出せるようになりました。それによると年間2.5億~3億グロスとなります。内訳は、中国15,000万グロス、インド3,000万グロス、東南アジア2,000万グロス、北米2,000万グロス、南米2,000万グロス、欧州1,000万グロス、日本200万グロス、その他1,000万グロスとなっています。
   私の会社は、インドネシア最大の鉛筆メーカーPT.LMBグループの日本総代理店を行っており、日本の鉛筆メーカーに軸板(スラット)を輸入販売しています。
   PT.LMBは、世界の主要メーカーの鉛筆をOEM生産しており、またスラットの供給も行っています。世界のトップ10にスラットを納めていますので、ここでは世界の様子がつかめるのです。スラットは古くから北米産のインセンスシダーが使われていましたが、供給数が限られているため、現在は価格が高い高級品に使用されています。そのインセンスシダーの代替として他の樹種の開発が進み、現在はホワイトフィー(米モミ)が世界では主流になっています。
   そして、更に安いスーパーK(インドネシア南洋材)が注目を集め、需要を伸ばしています。また、現在は世界的に環境保護への関心が高まっていますので、鉛筆も森林保護認証のマークを付けたものが多く流通しています。(欧米ではほぼ義務付けられている。)日本ではまだそこまで意識は高くありませんが、化粧品業界へ供給しているアイペンシルなどは既に認証マーク入りとなっています。
   インドネシアの魅力は、①人口2.4億の消費大国、②豊富な天然資源、③政治・経済・治安が安定し、購買力も増加、④低廉で質の高い労働力、⑤国が若い(平均年齢28歳)、⑥世界有数の親日国家で社会主義ではない    などで、日本人・日本企業にとって進出成功しやすい国です。

| メニューに戻る |
© 2002 日本筆記具工業会,All right reserved.